「スポーツ選手のピーク年齢ってどれぐらいなのかな?」と疑問に思ったことがあるかもしれません。
競技によっては50歳近くまで現役でいる選手も存在しますし、中には、20代前半で引退を迎えてしまう選手もいます。
スポーツ選手のパフォーマンスが最大化する「ピーク」は、どのように決まっているのでしょうか。
そこで今回はスポーツ選手のピーク年齢について紹介していきます。
スポーツ選手の「ピーク」には2種類ある
スポーツ選手のピークを決める要因はさまざまですが、主に以下の2点が考えられます。
- 肉体的ピーク
- 精神的ピーク
それぞれがどのように作用してピーク年齢を決めていくのか見ていきましょう。
①肉体的ピーク
肉体的ピークは主に瞬発力や敏捷性、反射神経といったフィジカル面でのピークを指します。
10代から20代にかけて骨格や筋肉が大きく成長する中で、20代半ばに肉体的なピークを迎えるというのが一般的で、身体能力が大きく関わる競技だと、この年代にパフォーマンスが最大化すると言われています。
ただし、女性選手に関しては18代後半から20代にかけて女性ホルモンの分泌が盛んになり、体内に脂肪を蓄えるようになるため、肉体的なピークを迎えるのが男子選手よりも早いそうです。
筋肉や間接のパフォーマンスはもちろん、動体視力などの感覚器官もピーク年齢に影響を与えると言えるでしょう。
②精神的ピーク
精神的ピークは、競技における経験値や精神的な安定といったメンタル面でのピークを指します。
アスリートとしてのキャリアが長くなるほど、実戦経験の中で得られた経験によって判断力や認知力が向上していき、安定したメンタルの状況下で高いパフォーマンスが発揮できると言われています。
精神的なピークには個人差がありますが、いわゆる中堅からベテランと言われる20代後半〜30代半ばまでと言えるでしょう。
肉体的なピークを過ぎていたとしても、経験に裏打ちされたパフォーマンスによって優れた成績を残すアスリートも多くいます。
競技や性別によってピーク年齢が異なるのはなぜ?
スポーツのピーク年齢は競技や性別によって異なります。
女子フィギュアスケートや体操など、10代後半から20代前半にかけてピークを迎える選手が多い一方で、マラソンやサッカーなどでは30代にピークが訪れる選手もいます。
さまざま要因がピーク年齢を決めていると言えますが、ポイントになるのは競技によって「肉体面」と「精神面」の配分が異なる点が挙げられるでしょう。
個人競技で肉体的なパフォーマンスが結果に大きく関わる競技だと、肉体的なピークが全盛期になりやすいです。
また、持久系の競技だとペース配分などの判断力や精神面のコントロールが重要となるため、精神的なピークを迎えた段階でパフォーマンスが最大化すると考えられます。
その他にも、認知能力や試合における経験値、相手との駆け引きなど、経験によって養われる部分が問われる競技になるほど、精神的ピークが競技におけるピーク年齢になりやすいと言われています。
まとめ
スポーツ選手のピーク年齢について解説していきました。
ピークには「肉体的ピーク」と「精神的ピーク」の2種類があり、競技や性別などでどちらのピークが大きく関わるかが選手のピークを決めると言えるでしょう。
最近では、スポーツ医科学、リハビリ、栄養学の発展によって、肉体的なピークを超えてもフィジカル面のパフォーマンスを維持している選手が多くなっているため、30歳を超えてピークを迎える選手も増えてきました。
日常生活や日頃のトレーニングでも活かせる知識だと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。