アスリートが限界を超えるためによく耳にする発言は「精神力を鍛えろ」というものではないでしょうか。
確かに精神=メンタルを鍛えることは、限界を超えたパフォーマンスを発揮するために欠かすことのできないことではあります。
しかし精神力だけでは、限界を超えたパフォーマンスを発揮することはできません。
同じように身体的能力をしっかり鍛えることをしなければ、限界を超える前に身体がギブアップしていると脳が認識してしまい、動くことができなくなってしまうでしょう。
つまり限界を超えるためには、体を動かす「精神力」と身体を動かそうとする精神に対して耐えることができる「身体的能力」の2つを兼ね備えていなければならないのです。
そこで今回は「身体的能力」にスポットを当てて、限界を超える身体的能力に必要な「耐久力」の身に付け方を紹介していきます。
身体的な限界を超えるには
私達人間というのは、思っている以上の潜在能力が眠っており、常に脳によってその力を発揮することをセーブされています。
なぜなら限界を超えた身体能力を発揮してしまえば、その力に身体が耐えきることができずに、ケガや病気になってしまうリスクが高まるからです。
ケンブリッジ大学で物理学を専攻し、自身もアスリートだった経験から身体と精神の限界について追っている、アレックス・ハッチンソン氏は以下のように語っています。
「身体的な能力を磨くことによって、精神力を鍛えることができる」
つまり身体的な能力を磨き続けることによって、並行的に限界を超えるために必要な精神的な力を手に入れることができるということです。
しかし単純に身体を鍛えろといってもあいまいであり、何をすればよいか分からないでしょう。
そこで重要になってくるのが身体的な能力である「耐久力」を磨くことです。
耐久力が限界を超えたパフォーマンスに導く
私達人間は限界を超えた動きをしないように、脳が無意識のうちにストップをかけていると上記でも少し紹介しました。
そのため限界を超えるためには、脳に対して身体的な限界がここではないと騙すことができるほどの「耐久力」を身につける必要があるのです。
例えば、信じられないほど長距離をものすごいスピードで走っていくマラソンは、ゴールに近づいていけばいくほど身体のあらゆる部位が悲鳴をあげます。
これはマラソンに限ったことではなく、短距離のスプリントを繰り返すサッカーや、息を止めて水中で動き続ける水泳などさまざまな競技に共通しているものです。
こういった肉体的な限界による、身体や肺にもたらされる痛みの限界値を上げつつ、高い水準で耐えることができる「耐久力」を身につけることができれば、自ずと限界を超えられるということになります。
肉体の限界を耐久力でごまかしながら、さらに精神力により悲鳴を上げている身体を動かすことにより、脳は「あ、まだうごけるんだ」と錯覚して普段はセーブしている力を発揮してくれるでしょう。
限界を超えるためには身体的能力・精神力は必要不可欠であり、それにプラスして耐久力が必要になるということです。
耐久力を身につけるためには
さて限界を超えるための鍵が耐久力であることが分かったところで、それをどのように身に付ければよいのか気になっている方も多いでしょう。
しかし耐久力を身につけるには、毎日淡々と自分の限界に挑戦し続けるという単純なやり方しか存在しません。
いきなり脳のリミッターを外して、他の人を置き去りにするようなパフォーマンスというのを簡単に発揮するというのは不可能であり、毎日やるべきことをやり続けるアスリートだけに限界を超える可能性があるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
限界を超えたパフォーマンスを発揮するためには、身体的な能力はもちろんのこと精神力も必要です。
それに加えて脳の制限を外すための忍耐力が必要となることも忘れてはいけません。
こういった能力は、1日で手に入れることができるものではなく、毎日淡々と自分の限界に挑戦し続けてきた人のみが、足を踏み入れることができる領域でもあります。
限界を超えるためには、まず今日から自分のできる限界に挑戦し続けましょう。