はじめに
スポーツには様々な種目があって、挑戦する人達にはその数の分だけのドラマがあります。
その中で生まれる涙や葛藤、笑いや喜びは人生の大きな財産になります。同じように、スポーツ映画の中でも、熱く魂が震えるるような瞬間がつまった作品がたくさんあります。今回は、数々の名作の中から5本を厳選し紹介していきたいと思います。スポーツ映画を観て今の自分の姿を重ね、アスリートのみなさんのモチベーションを上げるきっかけになれれば幸いです。
『42〜世界を変えた男〜』
『42〜世界を変えた男〜』は、幾多の人種差別を乗り越え、史上初のアフリカ系アメリカ人メジャーリーガーとなった「ジャッキー・ロビンソン」の半生を描いた映画です。
ブルックリン・ドジャースのゼネラルマネージャー「ブランチ・リッキー」は、周囲の反対を押し切り、ジャッキー・ロビンソンとの契約を結びました。当時のメジャーリーグは、白人選手だけで構成され、400人いる中のたった1人の黒人選手でした。そんなジャッキー・ロビンソンを待っていたのは、罵詈雑言とでていけ!の大ブーイングでした。観客やチームメイト、主審からも差別をうける中、臆せず、挫けず、やり返さず、彼はプロ野球選手としての自分のプレーに全うする姿勢を見せ、自分の存在意義を証明し続けました。作品のタイトルにもある「42」は、ジャッキー・ロビンソンの背番号で、今でも伝説として語り継がれ、チームだけではなくメジャーリーグ統一で永久欠番になっています。
『コーチ・カーター』
カリフォルニア州、リッチモンド高校のバスケットボール部コーチ「ケン・カーター」の実話を元に描かれた作品『コーチ・カーター』
貧困と犯罪が蔓延する街で、将来への希望もなく生活態度も悪い生徒ばかりのリッチモンド高校。その高校のバスケットボールチーム「オイラーズ」も悲惨な状態でした。そんなチームを立て直すため、同校のOBでバスケの名選手だったケン・カーターが新任コーチとしてやってきます。彼はまずはじめに、選手たちとある契約を交わします。それはバスケとは関係のない学業での成績向上と規律ある生活態度を守らせるというものでした。最初は戸惑いの見られた選手たちでしたが、カーターの信念と深い愛情で少しずつ彼らの心を掴んでいく…高校のバスケットボールチームを舞台に教師の苦悩と葛藤を描く感動のヒューマンドラマです。
『しあわせの隠れ場所』
『しあわせの隠れ場所』は、2009年のNFLドラフトでボルチモア・レイブンズに1巡目指名され入団したマイケル・オアー選手の実話に基く物語です。
米南部ミシシッピのスラム街に生まれた黒人青年マイケルは、父親の顔も知らず母親とも引き離され、ホームレスのような過酷な生活を送っていた。高校2年生の時に、冬の路上をTシャツに半ズボンで歩いてたところ、裕福な家庭を持つ白人女性リー・アンと出会う。リー・アンはマイケルを家に招き入れ、境遇を知り養子としてむかえることを決意する。彼女は、大柄だったマイケルにアメリカンフットボールの才能を見出し、次第にその才能は開花していきます。これは、ホームレスからNFLのスター選手になった黒人青年と、実の息子のように愛を持ってマイケルを育てあげた、白人女性の心温まるノンフィクションストーリーです。またこの作品で、リー・アン役を熱演した「サンドラ・ブロック」が、アカデミー主演女優賞を受賞したことでも話題をよびました。
『タイタンズを忘れない』
『タイタンズを忘れない』は、アメリカ国内で人種間の緊張が最も高かった1970年代初頭、ヴァージニア州アレクサンドリアの州立高校で黒人と白人の混成フットボールチームが設立され、州のチャンピオンシップで勝利したことを元にした実話の映画です。
1971年、ヴァージニア州のとある田舎町。まだまだ人種差別が続く町で、地元住民の反発をうけるなか、白人の高校と黒人の高校が統合され一つの学校になりました。それと同時に人気フットボール・チーム「タイタンズ」も統合され、黒人のコーチ、ハーマン(デンゼル・ワシントン)と白人のコーチ、ビル(ウィル・パットン)を始め、選手全員が一緒にプレーすることになりました。しかし、人種の壁は厚く、厳しい状況に立たされながらも、さまざまな苦難を乗り越え、一つにまとまっていく人種と社会の壁を超えたヒューマンドラマです。
『ミリオンダラー・ベイビー』
アカデミー賞4冠を達成した、クリント・イーストウッド監督の痛切ドラマ『ミリオンダラー・ベイビー』
家族と絶縁状態にある老トレーナーのフランキーは、ロサンゼルスで小さなボクシングジムを経営していました。そんなある日、31歳の女性ボクサーのマギーが弟子入りを志願します。フランキーは指導を断るが、マギーは半年分の会費を払ってジムで一人トレーニングを積みます。その熱意に根負けしたフランキーは、自分の方針に従うことを条件にトレーナーを引き受けることを決意。マギーはめきめき才能を発揮し、世界王座への挑戦まで登り詰めていきます。孤独な男と女子ボクサーの父娘のような絆を、痛切なドラマの中に描く感動作です。
まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございます。今回は、胸が熱くなるスポーツ映画を5本紹介させていただきました。スポーツ映画は実話のものも多く、気がついたら感情移入して心があったかくなっている…そんな名作ばかりです。映画の登場人物たちは夢を夢で終わらせないことの大切さや、今の仲間や環境は当たり前でないことを強く実感させてくれます。オフの日やモチベーションを上げたい時に是非一度観ていただけたら幸いです。