アスリートは試合などの本番で極度の緊張状態に陥ります。
普段練習やトレーニングを通じて、パフォーマンスを安定に発揮するための訓練を行なっていますが、本番にかかるプレッシャーやストレスは並外れたものがあるでしょう。
そんな時に役立つのが「ルーティン」です。
一流アスリートはルーティンを持つ事によって、自分の精神状態をリセットし、練習などで培った実力を十二分に発揮することができます。
実際に日本が誇る数々のトップアスリートたちもルーティンを行い、極度のプレッシャーがかかる本番で最高のパフォーマンスを発揮しているのはご存知でしょうか。
そこで今回の記事では「ルーティンの効果と具体例」について詳しく解説していきます。
ルーティンが持つ効果とは?
ルーティンとはアスリートなどが競技に臨む際、事前に行う動作や習慣のことを指します。
例えば、ラグビー日本代表で有名になった五郎丸選手は競技の中で「五郎丸ポーズ」をルーティンに取り入れることで、一躍有名になりました。
このルーティンですが、試合や競技に取り入れることで以下のような効果が得られると言われています。
- 集中力アップ
- プレッシャーによるストレスを緩和させる効果
- 違和感や不調のリセット効果
ルーティンを取り入れることによって、本番の前にある一定の動作・所作に集中することになります。
その結果集中力があがるのはもちろんのこと、プレッシャーによるストレスを意識をそらすことで、緩和することも可能なのです。
また違和感や不調のリセット効果もあるといわれています。
練習からルーティンを取り入れることで、絶好調時の状態を思い起こすことが可能。
本番で違和感や不調だと感じたときも、ルーティンを一度行なうことで、それをリセットし絶好調時の状態へとパフォーマンスを戻すことも期待できます。
ルーティンの具体例① イチロー選手のバッターボックスでの所作
アスリートのルーティンで世界一有名かもしれないのが、イチロー選手のバッターボックスでの所作です。
イチロー選手は、好調・不調時を問わず、バッターボックスに立ったら独特の所作をしていました。
毎回同じ所作を行うことによって、現在の自分の状態をしっかりと把握していたイチロー選手。
現役を長くつづけることができたのも、もしかしたらルーティンが大きな役割の一つを果たしていたかもしれません。
ルーティンの具体例② 元ボクシング世界王者 具志堅用高選手 アイスを食べる!?
元ボクシング世界王者具志堅用高選手は、計量後の試合前日にアイスクリームを食べるというルーティンがあったそうです。
当事世界王座を13回連続で防衛していた具志堅選手でしたが、14回目の試合前日、いつものようにアイスを食べようとしていたら、当事の会長に「体を冷やすからダメだ」と取り上げられてしまうことに…
その結果14回目の試合は敗北に終わり、王座陥落といった結果に終わってしまいました。
アイスを食べるというルーティンで、いつもの精神状態を取り戻し、落ち着いた状態で試合に臨むことができていたのでしょう。
実際に具志堅選手は、アイスを食べていたら買っていたと後に語っており、ルーティンが試合に及ぼす影響はかなり大きかったようです。
ルーティンの具体例③ 元読売巨人軍 桑田真澄選手
桑田真澄選手は、現役時代マウンドで、ボールに何かをつぶやくというルーティンを行なっていました。
ボールに言葉で現在の状況や状態をつぶやくことによって、現状を言葉として聴覚で認識し、より正確に自分の状態を把握することで、修正が容易になります。
その結果、結果が悪い時にはパフォーマンスの自己分析を簡易的に行うことができ、迅速に修正ができるといった点でかなり良いルーティンということができるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回紹介したルーティンの効果をもう一度振り返ると、以下の通りです。
- 集中力アップ
- プレッシャーによるストレスを緩和させる効果
- 違和感や不調のリセット効果
ここまで紹介したアスリートのルーティンも、大なり小なり上記の効果を有しており、より良いパフォーマンスを発揮すること、もしくは悪い時に修正するために有効です。
現在ルーティンを取り入れていないアスリートの方は、是非一度簡単なルーティンを取り入れて見てはいかがでしょうか。
さらに良いパフォーマンスの発揮や、プレッシャーに打ち勝つ効果を発揮してくれるかも知れませんよ!