スポーツは観戦する人がいたり、グッズを販売したりしているため、一定の経済効果が生まれます。
競技別でどのぐらいの経済効果が生まれるのか気になる方もいるのではないでしょうか。
今回は、スポーツの経済効果に関する基本的なご説明と競技別の経済効果について解説します。
経済効果とは!?基本からおさえよう!
イベントが発生すると国や特定の地域の経済に影響を与えます。
その影響によってどのぐらい利益が出るのかを算出した結果が経済効果です。
スポーツに置き換えれば、大会などを開催することでその国や地域の経済にどのぐらい影響を与えるのかを金額にして算出した結果が経済効果になります。
経済効果は、下記の3つによって算出されます。
- 直接効果
- 一次波及効果
- 二次波及効果
それぞれについて簡単に解説します。
直接効果
直接効果はその名の通り、直接もたらされる経済効果です。
例えば、プロ野球を観戦している人が球場で飲食をしたり、お土産を購入したりすることが直接効果になります。
一次波及効果
一次波及効果は、直接効果を受ける店と関連する企業が儲ける売上の増加分です。
再びプロ野球を例に挙げれば、球場で売られているお弁当の食材は卸売業者が提供しています。
卸売業者は、食材を卸すことで利益を得ているので、スポーツの開催によって経済効果を受けているのです。
二次波及効果
二次波及効果は、スポーツ開催によって利益を得ているお店の従業員などにもたらされる効果のことになります。
例えば、従業員の給料が上がるなどが二次波及効果です。
競技別で見る経済効果
次は、それぞれの競技で発生する経済効果についてみていきましょう。
プロ野球
日本で人気のスポーツに数えられるプロ野球。
試合の開催などによってもたらされる経済効果はとても大きいです。
まず、シーズン中の試合を行うことで、チケット料金やファンの飲食、グッズ販売等で利益を上げることができます。
また、チームが優勝すれば、優勝セールが開催されるため、二次波及効果を得ることが可能です。
さらに、オフシーズンにおいてもキャンプが開催されます。
キャンプは沖縄など冬でも比較的温暖な気候の場所で行われることが多いです。
そのため、県外からキャンプを見るために多くの人が訪れます。
ファンは開催地域で宿泊したり、飲食したりするため、その地域の経済に良い影響を与えているのです。
実際に、2019年のプロ野球春季キャンプは沖縄県内だけでも141億3100万円の経済効果がありました。
サッカー
サッカーは、日本で昔から根強い人気があるスポーツです。
プロ野球と同じようにシーズン中はスタジアムで試合が開催されます。
そのため、チケット販売や飲食、交通費などで経済効果を得ることが可能です。
また、サッカーは4年に1度、FIFAワールドカップが開かれます。
2018年のロシアワールドカップでは、3兆円の経済効果がもたらされました。
観戦をするために海外から多くの人が訪れるため、開催地域に多くの利益がもたらされるのです。
ラグビー
ラグビーは近年人気が加速し、スタジアムに足を運んだり、パブリックビューイングで観戦したりする人が増えました。
2019年にアジアで初めてラグビーW杯が開催されましたが、そのときの経済効果は6,464億円です。
また、開催期間が44日間でした。
そのため、ファンの滞在期間が長くなり、生活費用やお土産、観光費用がかかり、その影響によっても大きな経済効果がもたらされたと言われています。
経済効果がすごいスポーツ!観戦して経済を盛り上げよう!
今回、スポーツの経済効果について解説しました。
スポーツが経済に大きな影響を与えることは一目瞭然です。
実際に、過去に開催されたワールドカップでは、3兆円の経済効果をもたらしたこともあり、大きな金額がその地域にもたらされます。
今後もオリンピックを含め、スポーツの大会は数多く開催されるので、観戦を楽しみながら日本の経済に貢献しましょう。