人間というのは自分が思い描いた想像から逸脱することはできません。
そのためアスリートにとって固定観念というのは、常に疑ってかからなければいけないものであり、成長を妨げるものでもあります。
固定観念によって出来ないと思い込んでしまうと、その時点で成長は止まってしまい、現在以上のパフォーマンスを発揮することは難しいでしょう。
そこで今回の記事では、アスリートが常に戦うべき固定観念について解説しています。
固定観念という成長を妨げる「思い込み」を打ち破り、あなたのパフォーマンスを1ランクへのものへと引き上げましょう。
眠っている才能をそのままにしてしまう固定観念の恐ろしさ
エモリー大学精神医学部の心理療法におけるスペシャリスト、ヴィルハウワー氏は固定観念について以下のように語っています。
「固定観念によって、私たち人間は自分の行動を常に内側から批判します。絶対にこんなことはできない、やっても無駄だという考えが頭を巡り、本当に望んでいる人生の追求を妨害するのです。場合によってはうつや不安といった精神衛生上の問題を引き起こす恐れもあるでしょう。」
このように固定観念は、常に私たちの足を引っ張り阻害しようと試みます。
一般的な生活を送っている人はともかく、アスリートにとって固定観念によりパフォーマンスが阻害されることは大きな問題であり、必ず克服しなければいけないものでもあるでしょう。
なぜなら私たち人間というのは、あくまでも頭の中にある想像や理想のパフォーマンスに止まりがちであり、目標を高く持たなければ先人の残した記録を超えることはできないからです。
それではどのように固定観念に打ち勝てば良いのでしょうか。
アスリートの敵:固定観念を攻略する
固定観念を攻略する際には、以下の三つのステップを踏む必要があるといわれています。
- 固定観念の存在に気づく
- 根拠を確かめる
- 新しい目標を設定する
固定観念の存在に気づく
まず一番始めにやらなければいけない言葉、固定観念の存在に気づくということです。
私たちはこれまで生きてきた人生を通して、 必ずと言って良いほど固定観念が頭の中にあります。
自分は型破りの人間であり、固定観念になって縛られていないと思っていても、 第三者の視点から見て全く違った印象を受けることもあるので、自分を客観的に分析するというのはかなり重要です。
日常的な練習や試合、パフォーマンスを通して、自分の動きや考えを縛る固定観念が頭の中に存在していないか今一度振り返ってみましょう。
根拠を確かめる
固定観念を見つけたら次にやるべきことは、固定観念の根拠があるか確かめるということです。
固定観念にありがちな問題として、何も根拠が無くただ単純に思い込んでるというものがあります。
思い込みだけで自分のパフォーマンスの上限を設定してしまい、それ以上の領域に踏み込めなくなってしまう人も多いのではないでしょうか。
自分の固定観念がなぜ作られたのか、その考えに根拠はあるのかというのを、しっかり時間をとって考えてみましょう。
新しい目標を設定する
固定観念の存在に気づき、その根拠をしっかりと確かめたら、次にやることは新しい目標を設定するということです。
今まで自分を縛ってきた固定観念を打破し、次のステップに進むためには、これまで当たり前だと思ってきた上限を打破する必要があります。
その為にはこれまで以上の目標を設定し、それを常に上回るパフォーマンスを発揮する必要があるでしょう。
また新しい目標は、常にアップデートをしながら自分の上限を伸ばしていくことも重要です。
こういったことを繰り返すうちに、今まであなたの上限を定めていた固定観念を打破し、これまで以上のパフォーマンスを発揮することができるでしょう。