スポーツを通じて地域や経済を活性化させていく取り組みを積極的に行う自治体は多くあります。
しかし、「スポーツによる地域活性化」という言葉はよく聞きますが、具体的にどのような取り組みによって地域が活性化されるのかご存知でしょうか。
今回はそんなスポーツによる地域活性化の主な事例や課題について紹介していきます。
スポーツによる地域活性化にはどんな事例がある?
スポーツによる地域の活性化にはさまざまなタイプの取り組みがあります。
「活性化」のゴール設定もさまざまなで経済的な利益得るだけでなく、産業の発展や住民の厚生向上なども含まれるでしょう。
では、そんなスポーツによる地域の活性化の事例について見ていきましょう。
プロ・実業団などによるスポーツ産業の活性化
スポーツによる地域活性化において、最初に思い浮かぶのが「プロスポーツ」や「実業団スポーツ」と思います。
地域にプロスポーツチームがあることで、競技開催による収益はもちろん、スポンサー企業などとの連携によって地域産業の活性化も実現することができるでしょう。
また、プロチームの存在によって地域のスポーツ人口の増加や選手育成などにも繋がっていきます。
競技観戦を中心に周辺の飲食店や商業施設の利益向上も見込めるでしょう。
スポーツツーリズムによる観光産業の活性化
スポーツによる地域活性化において注目されているのが「スポーツツーリズム」です。
主な意味としては「スポーツを見るために行く旅行」となっており、スポーツ観戦に伴う周辺地域の観光も含まれます。
例えば、好きなサッカーチームのアウェイ観戦に行ったついでに、観光やグルメを楽しむという事例があります。
その他にも、大規模な大会を誘致することでスポーツツーリズムによる周辺地域の活性化に繋がります。
また、「スポーツを楽しむ」という視点でのスポーツツーリズムも存在します。
例えば、全国各地にあるサイクリングスポットを自転車で走るといった事例が代表的です。
地域の観光資源や宿泊業者、飲食店など多岐に渡るメリットを及ぼすことができます。
施設の充実によるスポーツ人口の拡大
スポーツ施設を充実させることで、住民が日常的にスポーツを楽しめるようになり、健康を増進させていくというのも地域活性化に含まれるでしょう。
身近にスポーツが楽しめる環境を整備することで、住民の厚生向上に繋げることができます
スポーツによる地域活性化の課題は?
スポーツによる地域活性化は、多くの自治体によって積極的な取り組みが行われています。
しかし、そんな中でもさまざまな課題があります。
ここでは、スポーツの地域活性化における課題を詳しく見ていきましょう。
スポーツ施設の収益性向上
プロチームなどが利用する競技場や住民などが利用するスポーツ施設の収益性の向上が求められています。
地域に新しいスタジアムや競技場が建設されるとポジティブな見方がされますが、収益性については課題が残ります。
競技の開催日は年間を通じて限られており、開催日以外でいかに収益をあげるのかが重要です。
最近では、音楽ライブやワークスペースなどとしての利用を進めることで収益化を図る施設も増えています。
観光資源や人材の不足
いくらスポーツによる地域活性化を実現しようと思っても、観光資源が不足していればスポーツツーリズムは成立しにくいでしょう。
スポーツ経営や観光産業を担う人材不足も地方にとっては大きな課題と言えます。
そのため、スポーツ人材やノウハウの蓄積、観光資源の開発などが不足していると、取り組みを推進するのが難しくなってしまいます。
まとめ
スポーツによる地域活性化について取り組みの事例や課題について紹介しました。
人口減少や少子高齢化など深刻な問題を抱える地方にとって、スポーツによる地域活性化は近年重要視されています。
プロスポーツなどを通じた収益の向上やスポーツツーリズムによる関連産業の発展など、スポーツを資源とした地域活性化の可能性に注目が集まっています。